福祉車両 回転シートと 車椅子 移乗について
以前の記事 福祉車両 回転シート は90度回らないと使えない? の記事で、
回転シートについてご紹介しました。
今回は、福祉車両 回転シート と車椅子 移乗についてご紹介します。
車椅子ユーザーがシートに移乗する際、当然のことながら車椅子のままではシートに乗れないので、
シートへ車椅子から乗り移る、”移乗”することが必要になってきます。
“移乗”と一言で言うと、簡単に聞こえるかもしれませんが、
・足が動かず、感覚がない
・お腹辺りから下が動かず、感覚がない
といった方達にとって、上半身、上肢のみで自分の体重を支え、
座っていた場所から違う場所へ移乗するのは、
下肢が使える方等と比べ、とても大きな体力と、集中力が必要になる動きなのです。
この記事を読んで、どれくらい大変なのかが興味ある方は、
家の椅子から椅子へ、腕の力のみで移乗してみてください。
しかし、当事者の方達の大変さを感じることはやはりできません。
なぜなら、腹筋下からの下肢を使おうとしなくても、
無意識に体がバランスをとってくれたり、完全に力を抜くことはできないからです。
そもそも力を抜いて足に地につける というは不可能に近いと思います。
それでも、腕の力だけで移乗するのはとても大変です。
(もちろんひょい!と移乗できてしまう人も多くいますが)
移乗というのは、趣味や遊びで行うのではなく、
日々の暮らしの中で発生する、日常の必要動作です。
そういった動作はなるべく負担を軽減し、
何も考えず、自然に行える動作に近づけるべきです。
クルマへの移乗に関しても同じことが言えます。
移乗環境が当事者と合わないと、
当事者、そして当事者のサポートをする方達にとっても大きな負担がかかります。
では、移乗環境がぴったりのものを一人一人に合わせて選ぶことができるかというと、
現実は厳しく、全ての方にぴったりの環境は存在しません。
しかし、ぴったりとまでは行かないまでも、最適な環境に近づけることはできます。
大切なのは ハード x ソフト x アイディア の融合です。
ここでいうハードというのは クルマや回転シート。
ソフトは 人
アイディアは ひらめき
です。
ハードに頼ってばかりだと、足りないものが多く、不便になってしまいますし、
人に頼ってばかりだと、体力的、精神的負担がのしかかってしまいます。
だからこそ、ハード x ソフト のバランスを取るためのアイディアが必要になってきます。
例えば、
その車椅子ユーザーは車椅子座面高が、シート座面高より低い方が乗り降りしやすいのか?
手すりがあった方が移乗しやすいのか?もしくはない方がいいのか?
車椅子とシートの間に布を敷いた方が楽になるのか?
シートの高さ、車椅子の位置、足りない部分を補う道具、そしてそれを理解して
活用するアイディアと人。
この組み合わせは移乗だけでなく、様々な状況においてとても大切なポイントだと思います。
当事者の毎日は”ちょっとしたこと”の負担がとても多く、
その生活を長年続けていき、トライ&エラーを繰り返すことで
解決することもあれば、解決が困難なこともあります。
そして、その負担は、共通しているものもあれば、人によって全く異なる場合もあります。
体の大きさ、体重、体力、服、家、環境、住む場所の天候、
パッと思いつくだけでも一人一人これだけ多くの違いがあります。
こういったことを踏まえ、ウェルビーでは、一人一人違う悩みや環境を徹底的にヒアリングし、
モビリティを通じて最適な環境に近づけていくためのプロセスをサポートさせていただきます。
ウェルビー広島株式会社では、福祉車両やキャンピングカーなど、
ジャンルの域を超えた様々なご提案を行なっています。
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